理数研の生物
植物は種をまいて水をやれば芽が出てすくすくと育ちます。
私たちはカゼをひいて熱が出ても普通は自然に直ってしまいます。
このような生命現象は人知を超えた神秘的な現象として長らく放置されてきましたが、近年の生命科学の発展により、今では物理や化学の法則を組み合わせて明快に説明できるようになっています。
生命科学では、簡単な原理から出発して論理を積み重ねながら複雑な生命現象を理解していくのですが、このプロセスは物理や化学の思考過程と何ら違いありません。
逆に現象を丸暗記するだけでは、未知の現象に対して、入試はもとより日常身の回りの現象ですら、なす術がありません。
このような観点から理数研の生物では、論理を積み重ねながら理解を深めるというスタイルで生物学にアプローチしています。
生物学はあくまでも、物理や化学と同じく「理科」であるという考えです。
ただし生物学では、物理や化学で用いられるような式や記号が整備されていないので、すべて言語で表す必要があります。
そのために、入試では問題は長文になり、解答は論述を求められることになります。
表面的・形式的にしかすぎませんが生物学のこのような特殊性に対応するために、出題者の意図を適確に読み取り、自らの論理を採点者に正確に伝える技術についても授業の中で取り組んでいます。
《B2》は主に高2生、《B3》は主に高3生を対象とします。
高校生物講座
B2
「高校生物基礎」の全範囲と「高校生物」の一部を解説します。
- 第1期:遺伝子とタンパク質。生物学の基盤となる重要な部分です。
- 第2期:細胞分裂、DNA 複製、減数分裂など細胞レベルの現象を遺伝子の観点から理解します。
- 第3期:光合成と呼吸を学んだあと、神経系、内分泌系など動物の体内環境について細胞と 細胞の相互作用という観点から理解することを目指します。
- 第4期:免疫システム、植物細胞などの内容を、遺伝子レベルあるいは細胞レベルで正確に 理解することを目標とします。
- 第2期と第3期の内容は《B3》では解説できませんので、2年生のうちに受講しておくか、3年生になってから《B2》と《B3》を併行して受講するかしてください。
B3
高校生物の全範囲を解説します。必ずしも《B2》を履修していることは必要としませんが、 《B3》では解説しない範囲は《B2》と併行して受講するなどの工夫が必要になります。
- 第1期:遺伝子とタンパク質。《B2》でも解説しますが、生物学の基盤となる重要な部分ですから、復習と演習を組み合わせてより深く掘り下げて考えていきます。
- 第2期:発生と生殖、バイオテクノロジー、進化などについて遺伝子レベルで理解できることを目指します。
- 第3期:免疫システム、光合成と呼吸などについて復習と演習により深い理解を目指します。
- 第4期:2次対策講座。「聞いてわかる」レベルから「自力で答案が書ける」ところまでの ステップアップを目指します。
《B3》では、《B2》の復習をしながら入試問題も考えていきます。数学のスパイラルシステムに準拠した方式です。