理数研KSEの数学
全般的な理念と趣旨については「理数研KSEへのご案内」をお読み下さい。
各講座中の個別演習は「演習」といっても時間の無駄の多いテストゼミではありません。
講義後の類題の解説と、一人一人への質問とその答えに対するコメントを中心とします。
基礎の段階ではあまり進度や点数にこだわらず、深く考える習慣をつけることです。
「よくわからないけど覚えてしまえ」では、数学を好きになるわけがなく、将来の飛躍は望むべくもありません。
初めは少し難しくても、できるだけ他の問題にも通用するような普遍的な解法で解くように心掛けることが大切です。
理数研KSEの講師は全員その手助けのための労力と時間を惜しみません。
メイン講座
理数研数学の真髄とも言える講座で、高校数学を定義・公式の導入から始めて難関大学の入試問題を解けるようになるまで極めて系統的に指導する講座です。これを完璧に履修すれば、どんな難関大学の入試数学にも対応できます。また、「理数研KSEへのご案内」にも書いてあるように、メイン講座のテキストは《M1》~《S3》まですべて1冊にまとめられており、その1冊だけのテキストを繰り返しながらステップアップしていくスパイラルシステムが特徴です。
高校数学 理系・文系共通講座
M1
主な対象:高校数学を一から始める高校1年生、もしくは中高一貫校の特に意欲のある中学3年生
高校数学を一から始めるための講座で、数 I A から数 II の一部までの必修典型問題を講義します。計算中心の「中学数学」と違い、「高校数学」は抽象度が高く、論理構造を重視しながら思考する必要があり、その厳密な論理展開のために必要な論理記号等も積極的に使用していきます。高2から編入される方は《M1》《M2》を併行しての受講を、数学に苦手意識のある中高一貫校の中学3年生は【プレ講座】の《M0》からの受講をお勧めします。
M2
主な対象:M1修了者、もしくはそれと同等の学力を有する者
《M1》に引き続き、数 II B の必修典型問題を12月まで講義し、1月からは、数 I A の最初に戻り、必修典型問題を復習しつつ発展問題の講義・演習を行います。
M3
主な対象:M2修了者、もしくはそれと同等の学力を有する者
《M2》に引き続き、数 I A II B の必修典型問題を復習しつつ発展問題の講義・演習を行います。1月以降はセンター・2次対策の演習を行います。
高校数学 理系講座
S2
主な対象:数 III を一から始めるM2受講者、もしくはそれと同等の学力を有する者
1月から3月まで、数 III の導入部分である「複素数平面」・「極限」の定義・公式から必修典型問題を講義します。《M2》と併行して受講してください。
S3
主な対象:S2修了者、もしくはそれと同等の学力を有する者
《S2》に引き続き「微分」と「積分」の定義・公式・必修典型問題を8月まで講義し、その後、必修典型問題を復習しつつ発展問題の講義・演習を行います。1月以降は2次対策の演習を行います。
プレ講座
【メイン講座】にできるだけ早くかつスムーズに入ることを主要目的に、中学数学と高校数学の基礎を講義する講座です。そのため、記号を含めて高校数学で学べば足りる「場合の数・確率」と、思い付きに左右される「トリッキーな幾何」は中学数学では採り上げません。従って、主な受講生は中学生ですが、高校受験に直接は対応していません。
中学数学&高校数学基礎講座
J1/J2
主な対象:進度の速い中高一貫校に在籍する中学生、もしくは特に意欲のある国公立中学生
中学数学の必修典型問題を1年で終了します。2年目には前半の半年で中学数学の発展問題を講義・演習し、後半には高校数学の基礎を半年かけて講義します。修了者のうち基準を満たした方は3年目に【メイン講座】の《M1》の受講が可能で、以降飛び級で【メイン講座】を受講すれば、進度の速い私立中高一貫校と同等の進度で高校数学を学習することが可能です。(特に成績が優秀な方には《J1》から《M0》、《M1》への進級を認める場合もあります。)
M0
主な対象:中学数学を修了した中学3年生、もしくは中高一貫校に在籍する特に意欲のある中学2年生
中学数学を修了した中学生を対象に、高校数学の基礎を1年かけて講義する講座です。計算中心の中学数学から論理を重視する高校数学へのスムーズな架け橋となることを目指しています。修了者は次年度に【メイン講座】の《M1》に進みます。
ポスト講座
《M3/S3》を修了している高3以下生、または《M3/S3》を修了した浪人生を対象とする演習講座です。《M3/S3》で学ぶ理数研独特の解法を体得せずに受講しても理解できない所が多いため、外部からの新規募集は行いません。
高校数学 補強講座
M4
《M3》修了生を対象として、数 I A II B の典型・発展問題を復習しつつ、実戦問題の演習・解説をする講座です。1月以降は共通テスト・2次対策の演習を行います。
S4
《S3》修了生を対象として、数 III の典型・発展問題を復習しつつ、実戦問題の演習・解説をする講座です。1月以降は2次対策の演習を行います。
代表的な受講例(受講学年)
各講座を受講した次の年に受講する講座は、本人の希望と復習試験の成績を基にして、担当講師を含む複数の講師からなる「進級判定会議」で決められます。
「理数研の数学講座」は、初等数学(高校までの数学)を系統的かつ論理的に学ぶことを第1の目標としています。それが結果として難関大学の求めている「数学力」を育むのであって、解法のテクニックに長けることを目指している講座では決してありません。語学・芸事・スポーツ等のように、早くやればやるほどより効果が得られる、というものではないのです。高3で《M3》を受講して現役で難関大へ合格して行く人も、先を急ぎ過ぎて伸び悩む人と同数くらいいるのです。「進級判定会議」では、そのことを踏まえた上で、生徒一人一人について、個性に応じたベストな進級を合議しますので、年度途中でも講座変更を勧告することがあることを承知しておいて下さい。
学 年 | 標準的受講例 | 先取り受講例 | 追上げ受講例 |
---|---|---|---|
中1 | J1 | J1 | |
中2 | J2 | J2 | |
中3 | M0 | M1 | |
高1 | M1 | M2/S2 | |
高2 | M2/S2 | M3/S3 | M1/S2 |
高3 | M3/S3 | M4/S4 | M3/S3 |
数学カリキュラム
各講座の各学期ごとのカリキュラムです。このカリキュラムは目安であり、変動する可能性があります。
(第1期:4月~6月、第2期:7月~9月、第3期:10月~12月、第4期:1月~3月)
プレ講座カリキュラム
J1 | 1 | 中学数学 | 数と式,1次方程式,1次関数 |
2 | 1次関数,整数,合同 | ||
3 | 相似・比,円・三平方の定理 | ||
4 | 2次方程式・2次関数 | ||
J2 | 1 | 高校数学の基礎 | 全単元の必修典型問題の 復習&発展問題の演習 |
2 | |||
3 | 関数・方程式・不等式,論理・集合・式 | ||
4 | 場合の数と確率,図形と計量,指数・対数 | ||
M0 | 1 | 高校数学の基礎 | 場合の数と確率 |
2 | 関数・方程式・不等式 | ||
3 | 指数・対数・三角関数 | ||
4 | 数列・整数.論理 |
メイン講座カリキュラム
M1 | 1 | 数 I | 関数・方程式・不等式 | ||||
数 A | 集合・論理・式 | ||||||
2 | 数 A | 集合・論理・式 | |||||
数 I | 図形と計量 | ||||||
3 | 数 A | 場合の数と確率 | |||||
数 II | 数の理論 | ||||||
4 | 数 II | いろいろな関数 | |||||
M2 | 1 | 数 II | 座標平面 | ||||
2 | 数 B | ベクトルと空間図形,数列 | |||||
3 | 数 B | 数列 | |||||
数 II | 多項式関数の微積分 | ||||||
4 | 数I AII B |
全単元の必修典型問題の 復習&発展問題の演習 |
S2 | 4 | 数 III | 複素数平面 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
極限 | |||||||
M3 | 1 | S3 | 1 | 微分 | |||
積分 | |||||||
2 | 2 | 全単元の必修典型問題の 復習&発展問題の演習 |
|||||
3 | 3 | ||||||
4 | センター・2次対策 | 4 | 2次対策 |